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ホモ・ステータセンス

第145国会
衆議院 決算行政監視委員会 08
質問

1999/07/01


栗本が語る政治の世界

○栗本委員
 無所属の栗本慎一郎であります。
 いわゆる――いわゆるでは盗聴法ですが、通信傍受法、まだ成立しておりませんけれども、この関係につきまして、簡単にポイントだけお聞きしたいと思います。
 そのポイントは、通信傍受されることによって人権がどのように守られるのか云々という議論が非常に強くされておりますし、それは私もしておりますけれども、現実には警察が、国家がですけれども、警察が窓口になって通信を傍受する。その傍受された通信が傍受されるという危険が最も高いんだ。こういったものは、機密といいましても、今我々がインターネットをいじっておりましても、常に、今ここでこれをアクセスするとこの情報が流れますけれどもいいですかと、どんどん聞いてくる。最初は気になるのですが、そのうちに、もう余り面倒くさいから、そこはオーケーしません、次へ行きませんからとやるのですが、国内だけではなくて国際的にという形になります、なっているわけです。
 今回、警察が中軸になってNTTに来ているものを引っ張ってとって――今後どのように機材を購入されていくのかということをお聞きしたいのですが、そのお答えの中に、ぜひとも伺いたいのは、それは、その傍受を傍受できるシステム、その傍受が、国内では、国内の犯罪組織が傍受するということもこれはあるでしょうけれども、さらに国外の、犯罪組織じゃないかもしれませんけれども、使われる。あるいは、治安にかかわるようなところに傍受されていく、そういったことが現実には十分以上考えられるわけなのであって、そのことについて、機材購入等の中でどうお考えになっているのか、その辺のところをまずお聞きしたいと思います。まずではございません、ほとんどですが、もう時間がございません。よろしくお願いします。
○堀内説明員
 通信傍受法案につきましては、御案内のとおり、現在参議院において審議中でありますので、確たることを申し上げることができる段階にないことは御理解いただきたいと思いますが、この法案が成立した場合には、法案で規定されております、例えば、傍受をした通信をすべて記録すること、犯罪と関連しない通信の記録を消去すること、立会人が封印をした記録媒体を裁判官に提出すること、こういった事項につきまして適正かつ的確に行うことができるような機材を使用することになるものと考えております。
○栗本委員
 それでは、御要望も含めて申し上げておきますが、それが警察からどこかに流れる云々という議論も、懸念も表明されたりしておりますが、私はそのことを申し上げません。
 警察がきちんと消去しても、そこまでのラインのところに入ってきている情報がどこかに保留され、留保され、あるいは悪用されて、そちらの方は当然これは消去されないわけです。したがいまして、傍受をしていないということであれば、どこでやっているかわからないわけだからいいのですけれども、これは証拠に使われる傍受をするわけですね。警察が何を傍受しているかということが明らかになってしまって、恐らく世界的にも明らかになっていくだろう。それについて警察がきちんと対応するというだけではなく、傍受を抑える、防御する、そういったことについても今後お考えいただきたいし、また、その辺のところで特段の、日本の傍受をさらに傍受しようというふうな危機が国際的にあるいは国内的に広がったりしないように、その辺のことも。
 ただ、御自分のところの機材、これはここで買っておこうというふうなことだけではなく、通信というのは、軍事の問題と違いまして非常に、エキスパートは軍事内部だけではなく、むしろ警察の外に、失礼ながらいるわけです。また、日本国内でなく、世界にいるわけです。非常にレベルが今、はっきり言って違っていると思います。インターネットは世界で広がっていっている、当然のことでありますね。その辺に関して十分御注意をして、予算を、もし通った場合ですけれども、御執行いただきたい。
 また、通信傍受の問題というのは、実は、日本の情報をまとめて、外国あるいは何らかのところに、むしろそれが組織的な犯罪機関であったりしたりすると大変困るのですけれども、そうした危険があるんだ、そちらの方がむしろ危険なんだと私は思っておりますので、直接、機材を使って御執行の担当になる警察としては、ぜひとも御注意、また、その辺を今後とも国民の前に明確に、我々はこういう形で頑張っているんだということが言えるようにしていただきたいと思います。
 時間が参りましたので終わりますが、ぜひともよろしく頑張っていただくようにという趣旨でございますので、誤解のないように。
 では、質問を終わります。
○原田委員長
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

午後零時十四分散会

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